アマプラで映画「神は見返りをもとめる」という映画を見ました。
飲み会で知り合った、泡沫Youtuberの女の子。
広告屋につとめる中年男性が「ぼくは見返りとかいらないから」みたいな感じで、動画の作成とか手伝ったりするんですよ。しかも無料で、下心とか全然ないから!みたいな体で。
しばらく楽しいけれども、再生数があんまし伸びない時期が続いたあと、彼女は
売れっ子Youtuberとのコラボ企画で激バズ。アカウントの登録者数が伸びていくにつれてオジサンとのアクセスは減って行くわけです。
次第にアンチ&ストーカーになっていくオジサン。
もはや二人の間には憎しみしかないのか、というようなお話。
下心とか見返りとか忖度とか、本心を隠して関係性を続けてしまうと、いつか関係に綻びが生まれてしまう。
無償の愛というのは幻想ですよね。
建築現場における下請けと元請けの関係も似たようなものです。
建築業界では「重層下請構造」と呼ばれる階層的な請負関係が一般的なんだけれども、この構造で役割と分担と責任が分担され、同時に複雑な関係も生まれる。
経済環境や市場環境が変化したりすると、これまでの信頼関係の基礎のような部分が崩れて、関係性の維持ができなくなったりします。
売上が半分になったとか、町の人口が毎年5%減ってるとか、市長が変わったとか、懇意にしていた市議会議員が落選したとか、付き合いのあった元請が倒産してしまったとか、政権が変わったりとか、与党が選挙で大負けしたりとか、大統領が変わったりとか、けっこう、そういう環境変化は突然来るわけですよ。
ほぼ前触れもなしに
信頼関係とか信用というのはあんがい薄っぺらなものなんだと気がつくときです。
まぁ、経営者としての覚悟としては、取引先が吹っ飛んだり、連絡がとれなくなったり、手形に付箋がついて帰ってきたりしても、
まぁこういうときのために倒産防止共済とかはいっているからなんとかなる
くらいのスタンスで、相手を恨むことなく自分の商売を淡々と続けていくだけなのだ。