隣の町の大人気お祭りと、専用チケット

ドルの町では、いま大人気のお祭りが開かれています。そこには、どうしても手に入れたい「絶品の焼きそば」「最新のゲーム機」が売られています。

円の町の住民、つまりあなたは、それを買いたくてたまりません。

1. お祭りでは「円」が使えない

あなたは1万円札を握りしめて、隣の町の屋台に行きました。 しかし、屋台の店主に「うちは『お祭り専用チケット(ドル)』しか使えないよ。その円のお札は、ここではゴミ同然だから受け取れない」と断られてしまいます。

2. チケット売り場(為替市場)へ行く

困ったあなたは、お祭りの入り口にある「チケット売り場(両替所)」に行きます。

ここで、あなたがやることはこうです。

  • 持ってきた「円」を売り場のおじさんに渡す(=円を売る)

  • 代わりに「チケット」をもらう(=ドルを買う)

これがいわゆる「円を売って、ドルを買う」という行動です。

3. みんなが焼きそばを欲しがるとどうなる?

もし、円の町の住民が数人だけなら、チケットは「1枚=100円」のまま平和に交換できます。

しかし、「あの焼きそば(石油)が絶対に必要だ!」と、何万人もの住民がドッとお祭りに押し寄せたらどうなるでしょうか?

チケット売り場には大行列ができます。みんな口々にこう叫びます。

「頼むから俺にチケットをくれ!」 「100円じゃなくて120円出すから、先にチケットをくれ!」 「私は150円出す!」

売り場のおじさんはニヤリとして言います。

「じゃあ、今日からチケット1枚=150円ね!」

これが「円安」の正体です

最初は100円で買えたチケット(ドル)が、みんなが欲しがったせいで150円を出さないと買えなくなってしまいました。

  • チケット(ドル)の価値: 上がった(強くなった)

  • あなたの持っているお金(円)の価値: 下がった(弱くなった)

これが「円安(ドル高)」です。

日本という国は、生きるために絶対必要な「石油(焼きそば)」や、みんなが欲しい「スマホ(ゲーム機)」を、毎日このお祭りで大量に買っています。

そのため、日本の企業は毎日毎日、チケット売り場に並んで「円を差し出して、チケット(ドル)を奪い合っている」状態なのです。だから、どんどん円の価値が下がり(円安になり)、ドルの価値が上がっていくわけです。

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