オッサン向けの映画だったので、面白く見させていただきました。
ケニー・ロギンスのデンジャーゾーンに合わせて飛び交う戦闘機、オープニングの10分は前作通りの演出とカメラワークで、前作が公開された1986年まで気分はタイムスリップする。
実際、現在55歳であるところの自分のフェイスブックのタイムラインには面白かっただのスカッとしただの称賛の投稿が目立った。
一方、Twitterのタイムラインにはあまり投稿が出てきていなかったりしたので、この「トップ・ガン マーヴェリック」はオーバー50向けの映画なんだろうなと思いました。
下町ロケットとかNHKのプロジェクトXとかが好きな人は見て損はないと思います。
ただ個人的には若い人(20代30代前半以下)にはあまり受けないかもしれないと思った点を考えてみたので書き出してみる。(以下、強烈なネタバレ)
ネタバレなので読みたくない方はここでストップしてね
- 50代で独身さらに結婚歴なしのおじさんが主人公
- ヒロインがオバサン
- 海軍が企業だとすると相当にブラックな印象になる
- バブル期に入社したイケイケ社員が当時の気分のままで勝手なことをしている。
その結果何十億という損害をもたらす - 出世を諦めた問題社員が好き勝手なことをしている(出社時のチェックなど、回りもあきらめているのかほったらかしにしている。セキュリティー的に問題があるが放置されている)
- 過去に同僚が仕事中に死んでる
- 割とよく仕事中に人が死ぬ
- 人事権がいい加減でマネジメントが適当なので管理職の職権がない
- いわゆる「人事権の濫用」がそこかしこに見られる
- 個人の能力に依存し過ぎな目標と戦略
- 上司が婚姻関係にない女性と一夜を過ごし、あまつさえ窓から逃亡するという、世間的に問題のある行動をしている
- 後出し的な不条理なルールによる支払いの強要、同意のない売買契約が正当化される環境に常態化が見られる
- 仕事のミスに対して腕立て伏せという体罰を強要し、しかもそれが上官の命令ではなく、職場の雰囲気で採用されるという、ブラックな社風(すなわち体罰であるという自覚がない労働環境)
- 休日に社員を集めて運動会
- 派遣先の機械設備や備品が古かったり中古だったり
- そもそも経営目標が違法なのでは?
いきなり巡航ミサイルを打ち込んだり予告なく戦闘機で空爆するのは国際法的にアリなのか(コンプラ的にそれはいいのか) - マネージャー的立場にある本人が最終的に実務を行うのは組織運営として間違っているのではないか
なんてことを考えたりしましたが、そういう細かいことは気にしないで楽しむのが正しいので、ファンタジーとして鑑賞しましょう。
会社経営者としては社員に見ることを勧めたりするといろいろ慮るところがあるので、控えておこうと思います。
隣で「PLAN75」していたので今週中に見に行こう。