発売された!チョンキンマンションのボスは知っている: アングラ経済の人類学 春秋社 https://t.co/ISnRQ1i0dw @amazonJPより
— 小川さやか (@machingirl2011) July 23, 2019
小川さやかさん『「その日暮らし」の人類学』を読んだ。
今日はその感想を書こうと思う。
その前に最近見た映画だったり、小説やオーディブル・漫画について書こう。
昨年の暮から見た映画や小説で今回の記事に関連するというか発想につながった作品は以下の4つ。それぞれ関連するXへのリンクをおいておきます。
杉咲花さん主演の「市子」
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🌈『 #市子 』大ヒット公開中!絶賛の声、続々💫
「今年の邦画を代表する一作」
\「放心状態。余韻が凄い。」
「今年一番泣いた。」
「傑作。」
「全て知った上でもう一度観たい。」━━━━━━━━━
出演 #杉咲花 #若葉竜也
監督 #戸田彬弘https://t.co/wJjR0fGw9b
━━━━━━━━━ pic.twitter.com/AMCfNswOJo— 映画『市子』絶賛公開中|公式アカウント (@movie_ichiko) December 16, 2023
のんさんが朗読する湊かなえの『未来』
20年後の未来の自分から手紙が届き、物語は動き出す✉️
著者 #湊かなえ さん
朗読 #のん さん
❖『未来』配信中 ❖https://t.co/lCBaNvPXcHのんさんインタビュー🎙
「実際に朗読してみて」編が届きました🎥
「演じたことのないキャラクターばかりで、挑戦の日々」 pic.twitter.com/Czj3vz3Byc— Audible(オーディブル)-Amazonのオーディオブック (@audibleJP) December 29, 2023
川上未映子さんの『黄色い家』
ニューヨークタイムズ@nytimes に掲載され、大きな反響を頂いたジョシュア・ハントさん@viajoshhunt によるロングプロファイルの日本語訳です。これまでの仕事、アメリカでの読まれ方、村上文学との関係、『黄色い家』の翻訳とこれからについて……読んで頂けると嬉しいですhttps://t.co/K67fJHEOEt
— 川上未映子 Mieko Kawakami (@mieko_kawakami) August 4, 2023
usagiさんの漫画『地元最高』
✨おしらせ✨
『地元最高!』4巻が11/28に発売❣️
モモカ&ゆなちぃ編の決着まで入っています🔪電子書籍も同時に刊行🌟
来週は本編更新するよ!https://t.co/PgNBFthyVo pic.twitter.com/E3x8G2CGPs— 地元最高! (@JimotoSaiko) November 4, 2023
『市子』『未来』『黄色い家』『地元最高』これらの作品について共通に言えるのはどれも
- ロクな大人がいない
- 登場人物の多くが貧困層
- なんらかな犯罪行為が日常的になっている
- 教養がない、あるいは低学歴
- 感情のコントロールができない
- 短絡的で考えが浅い
- 思考能力が低い
- 努力をすることができない人間が多い
これらの作品を読んで頭の中に浮かんだこととかモヤモヤすることとかを書き出して整理してまいます。
わかりやすい文章にはまとまっていませんし後日加筆修正もすると思いますのでごめんなさい。先に謝っておきます。
以下、思ったことや感じたこと、考えたことを思いつくままに書き出します。
日本は文化的にもレベルが下がっているのかどうかよくわからない。下がってきているように思うけれども、最近の中学校の教育課程とか見ると、むしろ自分が子供の頃の1970年代よりはかなりレベルが上っているように思う。
例えば素因数分解は昔は中学校3年で習っていたのに今は中学校一年で習うようになっているし。
多分、今の中学生は自分のころの中学生よりもかなりレベルが高い勉強をしていると思う。
時間の使い方が上手い人もいるけど、下手な人もたくさんいる。計画を立てたり実施したり、良い習慣を身につけるために生活を工夫したりすることができないというか、「そういうことをするのは無駄だ」どいう認識を持っている人は結構多い。あまりよくない言い方だけれども「努力についてあまり価値を感じていない」「世の中は所詮運だ」という人はいる。
労働に対する価値観については民族とか人種とかによって違いがあるとかではなくて、それはあくまで個人の性格やその人の置かれた環境によるものだ。
生まれた環境によって(もちろん環境が100%ではない)性質や感情の指向性によって考え方が自責ではなく他責になってしまう人はいる。
他責思考であることが、正しい(あるいは合理的な)生存戦略であるという環境というか状況はけっこうあるのかもしれない。
どうしても努力したり、計画を立てたり、良い習慣を身につけるために何らかの行動を制限したり行ったりすることが苦手だったりできない人が確かにいる。
それは日本だけでなくて世界的に広く分布している。
時間の使い方が下手というよりも、むしろ時間という概念をもっていないまま毎日を生きているような人もいるのではないか。
ものごとを中断したり、なにか目的のために途中で辞めるなどの選択肢をとることができない人もいる。
環境的に集中できない状況に置かれている(常に何らかの脅迫的な状況にあったり、あるいは貧困のために選択肢が極めて少なかったりする)
そういうような不安とか、マスメディアが煽るような日本の貧困化を体現するようなセンセーショナルな事件もあったりする。
で、そういうことを感じているところに、この「その日暮らしの人類学」を読んだのです。
人類ってもともといろんな考え方や行動様式とか習慣とか哲学とかあるいは信仰とかもっていて、
多分、日本で一般に正しいと言われる生存戦略というのは、その戦略が生存戦略として有効であるとされています。
ここで言う生存戦略というのは、例えばアマゾンの「自己啓発のランキング」なんかに登場するようなやつです。
曰く「夢を持つ」「PDCAを回す」みたいなやつですね。
けれども、多くの人は「PDCA、なにそれおいしいの?」っていう状態ですし、目標管理なんてしていません。その日その日をまぁなんとかやりくりして生きているわけですよ。
そこに小川さやかさんの『「その日暮らし」の人類学』が飛び込んできたわけです。
もしかしたら「黄色い家」に出てくる黄美子や花の母親やトロスケ、「未来」の章子、そして「地元最高」のシャネルちゃんや紅麗亜グループの面々の生き方が正解の世界線というのも確かにあるのかもしれない。
なんてことを考えたわけですよ。
その日暮らしの人類学の中で、アフリカで勃興しているサファリコムのM-Pesaについて書かれているのだけれども、このサービスが世界中で使われるようになる未来とか(そう遠くない未来20年とか30年とか)想像すると
想像すると、想像がつかないわけですよ。
ここにAIとかが入ってくるわけですよ。同時通訳とかそういうことが可能になってきて少額決済も普通になって、海外送金とかものすごくお手軽にできるようになったりとか、
とにかくものすごいスピードでいろいろなことが変化していくのは間違いないと、
で、その時、自分はどういう生き方をするのが正解なのかとか、そういうことがわからないのですよ。
でもわからないながらも結局は、「今を生きる」しかないわけで、まさしく
Living for today(その日暮らし)な生き方を是とする人が増えていくのかもしれない日本でもとか、思っているところです。