世の中の9割の仕事はワクワクもキラキラもないという現実

世の中には勝ち組になれる才能を持っている人がいる。
一方、勝ち組になれる才能がイマイチ弱い人もたくさんいる。
自分の考えだとそういうのはもうなんというか生まれ持ってきた気質というか性格や気性に決定されることがほとんどなんだろうなと考えています。

勝ち組になれる人は、

例えば、学校の運動会ではいつもリレーのアンカーで学年で一番足が早かった。
文化祭のときには学校始まって以来のイベントを企画してバンドのボーカルとしてステージを彩った。
都内でも指折りの進学校に入学したが面白くなかったので途中で転校した。
そういう学校でも目立つタイプだったり、集合写真を撮るときには常に中心に位置するタイプ、人好きで、根っからポジティブ、精神的にも肉体的にもマッチョなタイプ。
オリンピックに出場したり、甲子園で活躍したり、東大へ進学したり、いわゆる大手企業にサクサク内定が決まったり、海外へもガンガン出ていくタイプ。
逆に、ものすごく内向的で人付き合いも苦手だけれども、秀でた並外れた才能やこだわりを持っている人もいる。
身長も187センチ位あって、リーバイスのジーンズなんかもそのまま履ける。

一方、勝ち組になれる才能がイマイチな人は多い。

学校のマラソン大会があれば、順位は後ろから数えたほうが早い。
学校の通知表は3ばかりで、4が2つくらい。
部活は全国大会はおろか予選一回戦敗退がデフォルト、むしろ校内予選すら通過することなく、大会出場経験もない。
集合写真を撮るときは端っこが定位置。
家の近くの公立中学校へ通い、高校進学は地域で行われた実力テストの偏差値レベルに合わせて受験したものの、不合格だったので、第2希望の私立高校へ入学。
ものすごく内向的なんだけれども、秀でた才能もなく平凡で特技も趣味もこだわりもこれといってない人も多い。
身長は160センチくらいで、ジーパンの裾は15センチくらいカットする。

自分はこのタイプです。

勝ち組・負け組という表現はつかいたくないので、前者を「イケイケタイプ」、後者を「その他大勢タイプ」としよう。

で、いきなり結論なんだけれども、世の中の成功本とか成功譚というのは、「イケイケタイプ」の人のものがほとんどだ。そういうイケイケタイプの人の真似を「その他大勢タイプ」の人がやっても、大抵はうまく行かない。

立派なライオンになれるのはライオンの子どもだけなのだ。
ティモンとプンバァはどうあがいてもプライド・ランドの王にはなれないし、なる必要もない。そもそもプライド・ランドの住人ですらないし。

話がそれた。

世の中の9割の仕事はワクワクもキラキラもしていない。
建築やインフラ関係の末端の仕事は地味で達成感も少ない。
この意思決定に何百万の人の運命が乗っかっている!なんてことはない。
赤と青のリード、どちらかを切らなければならない!どうする俺?
というような緊迫した出来事があったとしても、正解をしても何事も起きず、間違ったとしても、せいぜい停電が長引いてビルのオーナーに小言を言われるくらいだったりする。
毎日の仕事は代わり映えもなく、ただ繰り返される。
それでもたまに返されるお客さんの笑顔や「たすかったよ」「ありがとう」というような言葉に嬉しさを感じたりする。
ちょっとキラキラした感じもするが、イケイケタイプの上場企業やグローバル企業に比べれば蛍火と太陽光くらいの差があるのだ。

自分が生きている世界はプライド・ランドではないのだ。

使命感をもった者を必要とせず、ただ淡々と暮らしを積み重ねていく。

そこそこ幸せだったり、毎日ではないにしても、月に一度、二三ヶ月に一回くらいは大笑いするいっときがふいに訪れたりするのだ。

PDCAを鬼速で回して、クレイジーで、7つの習慣を身につけてライフハックしまくり人生に革命を起こし、思考を現実化するのだ!っていう生き方もそれはそれでいいとは思うのだけれど、
あぁ、そういう生き方もいいですよね、がんばってくださいとは思うのだけれども、
そうじゃない生き方も間違いではなくて、「その他大勢タイプ」のプライド・ランド以外の住人にとっての幸せはちょっと違う場所の案外近いところにあるのだと思ってます。

ワクワクもキラキラもないですけれども、けっこう楽しいもんですよ。

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