何年か前の話。
お客様から某グリーストラップを注文があり、ウチの倉庫へ入荷。
翌日客先の現場へ納品。
梱包を開いてみたところ、ヒビが入っていたということで、さてどないしましょうか、ということがありました。
ダンボールで梱包されていて、基本的には入荷したときに段ボール箱が変形していたり、ぶつかった跡がなかったり、振ってみたら変な音がするなどしていない限り、わざわざ梱包を開いて中身を確認することはありません。
ですから、「梱包を開いたら壊れていた」とか「割れていた」という場合は基本的には製造不良を疑うんですけよ。
自社はいわゆる問屋ですので、メーカーに対してそのまま事情を言います。
「梱包を開いてみたらヒビが入っていた。返品交換できますか?」
メーカーからの回答は
「製造不良かどうかわからないから、返品交換はできません」ということで、ちょっとがっかりしました。
で、こういうときはどう対処するのが、お客様にとってありがたいのか?または次の仕事につながるのか?そして印象がカッコいいのか?
を考えて、
「不良品は弊社が見破れなかったのがミスです。新品と入れ替えます。」とお客様に。
メーカーに対しては「製造不良ではないというのは、本当なんだろうから、新しいのを送ってください」
ということで、不良品代は丸かぶりしました。
ウチの倉庫で壊れてしまったか、配達納品の段階で壊れたか、そういうことでしょうな(違うけど)
メーカーの営業マンさんは、そのあとお詫びに来てまして、まぁ本社の方はそういうしかないよねーみたいな話で、お礼のみで、値引とかはなかったです。
で、お客さんには追加請求とかはなしで、そのまま新品を納品。その後
半年くらいして、別の現場でまたグリーストラップの注文をいただきました。
責任を取るというのは、「カッコつけるまたとない機会」だと考えて対処するといいんじゃないでしょうか。
ちょっとしたやせ我慢も必要でしょう。
痛みとかもあるかもしれないです。
損したなぁと思う部分もあるでしょう。
なんか大きなミスとか失敗で損害が生まれたときに、
「こうするとカッコいい」という基準で対処するといいのではないかと思います。
そうすると、相手が無茶なクレームで、へこへこ単に要求を聞くだけ、というパターンも
「なんだよ、へーこらしてるだけで、カッコワルイ」ということで聞く必要もなくなってくるので、
ぜひともミスの処理をするときは「カッコいいかどうか」「イカスやりかたかどうか」で判断するといいでしょう。
失敗のリカバリーは伝説の生まれるいい機会です。