脱・アットホーム企業

昨日は久々の中小企業家同友会例会に出席。
グループ討論とかしたわけです。
討論の柱は「社員が生きがいや働きがいを感じる会社とは?」というテーマだったんですよ。
で、一番最初に「金子さんの会社ではどう考えますか?」と降られたのですが。

「へそ曲がりかもしれないのだけれど、最近はこう考えてます。
社員は『生きがい』とか『やりがい』とかを会社に求めるな、と。
『やりがい搾取』という言葉もあるんだけれども、会社に依存しないようにするのが大事なのではないか。」
「会社と依存関係にならないようにしてほしいな」とか
「大事なのは会社を使って自分自身が成長することで、5年か10年くらいしたらもっと大きな会社に転職するとか、例えば金子商会の仕入先やメーカー、あるいはもしかしたら、売上高が何倍もある同業他社に引き抜かれるとか、そういうふうにしつつ、金子商会の仕組みを少しずつ成長させるというか、変化させるとか、刺激を与えるとかそういう関係性でありたい。」
「たとえば暖簾分けのようか形で独立してもらうというのもアリかもしんない。」

「いわゆるアットホームな会社ではありたくない。バーベキュー大会をするとか、しょっちゅう飲み会があるとか、就業時間外の委員会活動とかクラブ活動とかで夜遅くまで勉強会をするとか、そういうのはいっさいない会社でありたいな」

とまぁそういうことを発言するくらい、空気が読めていないのですけれども、フェイスブックとかで、いろんな会社が情報発信しているのですが、
「社員の誕生日にサプライズでプレゼントwww」
「節分で恵方巻きをスタッフみんなで食べましたwwww」
「スタッフは人財です、まさしく宝物www一番大事ですぅwww」
というようなピースサインで笑顔の写真を見るたびに思うんですよ。
職務分掌に上がってこない、労働条件通知書に記載されていない業務というか、そういう仕事が多そう。
ジョブ・ディスクリプション?なにそれおいしいの?という空気が蔓延している職場にしか見えないんですよ。

そういうアットホームな企業経営というのは、アリかもしれないしアプローチとしては有効な部分もあるのかもしれないのですが、なんか、
「私も我慢しているのだから、あんたも耐えるのが当然」だとか「有給休暇を使うと使っていない人が大変だから使わない」とか
そういう我慢の連鎖というか辛抱の螺旋を受け入れざるをえないような職場だと結局は長続きしないような気がするんですよ。

だから「おたがいさま」とか「自分が休みたいときは休みますよ」とか「有給休暇を申請するのに理由とかいらんですよ。ゲームの発売日だから休みます、でも問題なし」

そんなわけで

「社員自身の中に自らの『生きがい』や『やりがい』を持った上で、それを補完するような会社経営をしたい」なんつーことを考えるわけです。

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