ネトフリで「スペル」を見た。
田舎ホラーと呼ばれるジャンルの映画である。
成功したあるいは幸せな人間が、田舎でひどいめにあってしまうという雛形にそったやつです。
テキサス・チェーンソー・マサカーとかバイオレンス・レイクとかサベージ・キラーとか
都会の常識が通じない田舎でトラブルに巻き込まれるというあれですね。
土着信仰とかと合わせ技で恐怖を盛り上げるタイプが多いのですけれども、そういう宗教的なことではなく、単に田舎の習慣であるとか町内会の取り決めであるとか、ちょっとした考え方の違いや優先順位の前後の違いなんかがあって、
「これだから田舎はいやなんだよ」
みたいな部分をテーマにした感じが多いです。
田舎礼賛的な主義主張がある反面、田舎には田舎のいやな部分や怖い部分もあるんですよということをホラーというエンターテイメントで昇華しているわけですよ。
現代社会だと田舎という設定を満たすためには
「携帯電話が使えない(電波が弱い)」
というただこの一点だけを満たせていれば「田舎ホラー」として成り立つようになってきた気がします。
そしてガラケーがなくなる今日、スマホが使えない=ネットが利用できない場所が、すなわち田舎ということになるわけで、
そいう言う意味では本当の田舎というのは、なくなってしまうのかもしれません。
もちろん都会に住んでいても「スマホを使いこなせていない」場合。その人は田舎者であると考えてもいいのではないかなと思ったりもします。
あとスマホが使えない職場とか、
持ち込み禁止な職場とか
そういう企業も田舎なのだ。
ましてや、会社のパソコンでネットに接続できない
なんていうのは「観念的な田舎」であると定義して間違いないのではないだろうか。