「タイムマシン28000年」という本がありまして、この本は僕が小学生の頃初めて自分で買ったSF小説だった記憶があります。
インパクトのある表紙デザインだったので、話の内容はあまり覚えていなかったのですが、けっこうワクワクしながら読んだ記憶があります。
「時間とはなにか」とか「相対性理論がどうの」とかなんか頭良さそうな内容があったり、女の子を助けに行って悪いやつをやっつけるみたいな話。
大人になって古本屋さんで同じ本を見つけて何年か前に再購入しました。その時も一回読んでいるはずなのですが、話の内容が記憶にない。
で、この連休にちょっと機会があったので読み返してみましたよ。
まず、目次からイカスデザインです。
挿絵もサイケデリックで70年代っぽさが芳しいです。
さて肝心の内容ですが、
実験していたらたまたま未来の景色が見えた。
そこでさらわれた女の子が叩かれたりいるので、助けに行こう。
という話なんですけれども、なんというか、悪役の人もそんなに悪い人ではないような、むしろ圧政をする王を倒そうとするのが当たり前ではないのかと思ったり。
えー、そんなにバンバン殺しちゃっていいのかなーというような、
「うーん、とにかくお前は悪いやつみたいだから殺す」みたいな、昔のアメリカというのは、あまり物事深く考えていなかったのだな、という感想。
原題は「THE MAN WHO MASTERD TIME」で、今調べてみたら初版は1956年ですよ。
このころの映画はとにかく「悪」がものすごく単純化されていて、SF映画だけでなくインディアンが出てくるようなウェスタンにしても、勧善懲悪がごく普通にかかれています。
宇宙戦争(1953年)とか見ても、宇宙人に対して話し合いとかコミュニケーションをまず取ろうよとか、そういう葛藤もなにもなくいきなり攻撃しますからね。
おいおい、アメリカって大丈夫か?喧嘩っ早すぎるけど、いいのかこれでって感じですよ。女性蔑視もあたりまえのように表現されていて、今の時代にはちょっっとこれはないよな、っていうのもあるとは思うのですが、古い作品を見ることで、いろいろ時代の変化に気がつくのでたまに見るのもいいのではないでしょうか。
なんてことを思いました。