GOD’S POCKET in 2025

ゴッズポケットに戻ったミッキーは84歳。

結局レオンが死んだあとすぐに、妻のジニーとは離婚した。

痴呆が進んだジニーは地域の保護施設でレオンが作家のリチャードとの間にできた子どもだったと作り話をしている。

ミッキーもすっかりボケてしまって、自分の名前すらおぼつかない。
ただ、この年まで長生きしているのは、なにかの罰かもしれないと思っている。

2025年のゴッズポケットは、相変わらず犯罪者が多いが、人口は1980年代の1/3まで減少していて、住民の平均年齢は58歳になっている。
若者はいるにはいるが、地元に残っているのは男はヤク中のろくでなし女は売春婦しかいない。

地域の知的水準は低いままで、ITリテラシーは低いままだ。
動画共有サイトやSNSをダラダラと消化するだけで、スマホじゃ生産性とは無縁のツールになっている。
使用料金が高すぎて結局は使わなくなってしまうのだ。

インターネットが社会問題を解決するというのは、この町で生きていく彼らにとっては幻想というよりむしろ戯言に近い。
「うまいことを言って俺らを利用しようと思っているんだろ?」

VRもXRもコストが高すぎる。毎月の使用量が30ドルならパブでビールを飲むほうがまし。

300ドルあるなら馬券を買う。

確実に言えるのは、ゴッズポケットは40年前よりも確実に悪くなっている。
それだけは間違いない。

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